この度、咲矢弓道具に新たな逸品が加わりました。
京都の伝統的な房職人さんによって一つひとつ丁寧に作られた「正絹矢筒房」の登場です。
(より手軽に弓道アクセサリーをお楽しみいただける「人絹矢筒房」も同時にお取り扱いを開始いたしました)
「正絹矢筒房」は、正絹(シルク100%)製の房付き紐で、弓道の「矢筒」を彩る装飾用の紐です。
画像でご覧いただけます通り、古代紫や金茶、錆朱、銀鼠など、弓道着や弓具に合わせて選べる豊富な色バリエーションをご用意いたしました。
古くから弓道を含む日本の伝統武芸では、装飾として房が用いられてきました。特に正絹製の房は、その上質な光沢と滑らかな手触り、そして格式高い佇まいから、武士の礼装にもふさわしい、品格と精神性を表す重要な役割を担ってきました。現在も、格式や見た目を重んじる弓道愛好家の方々から根強く支持されている逸品です。
矢筒の底や側面の紐通しに通し、左右の長さを揃えて結び、美しい房を垂らして飾ることで、矢筒を肩から掛けやすくする実用性と、和の美を引き立てる装飾性を兼ね備えています。その耐久性と高級感、そして見た目の美しさをぜひご堪能ください。
今回は、この「正絹矢筒房」を製作してくださっている京都の房職人さんに、その製作にまつわるお話をお伺いしました。長きにわたり伝統技術を受け継ぎ、新たな作品を生み出し続ける職人さんの想いに迫ります。
インタビュー
インタビュアー:
本日はご多忙の中、貴重なお時間を頂戴し、誠にありがとうございます。この度は、弊社の新商品「正絹矢筒房」の製作にご尽力いただき、心より御礼申し上げます。早速ではございますが、職人様のものづくりの原点についてお聞かせいただけますでしょうか。
房職人様:
いえいえ、こちらこそ、当店の房紐をご注文いただきましてありがとうございます。細心の注意を払い製造しておりますが、何かお気付きの点がございましたらお尋ねください。私のものづくりの原点ですが、祖父が製紐業(せいちゅうぎょう)を営んでおり、父がその祖父のもとで修行を積んで独立し、房紐業を営むようになりました。そのような環境で育ちましたので、私も自然と家業を継ぐ道を選びました。
インタビュアー:
なるほど、三代にわたる職人の家系でいらっしゃるのですね。伝統を受け継ぐ中で、どのような点にやりがいを感じ、またどのような難しさがございますか。
房職人様:
やりがいは、やはり長い歴史を持つこの伝統技術を学び、それを後世に伝えていけることに、大きな誇りを感じます。そして、細かい手作業を経て、自分が納得できる房紐が完成した時の達成感は大きいものです。
インタビュアー:
その一方で、難しさもきっとあるかと存じます。どのような点に難しさを感じていらっしゃいますでしょうか。
房職人様:
房紐作りは非常に繊細な工程が多く、どの製品も均一な仕上がりにするための技術と、安定した品質の商品を作り続けることが難しいと感じています。また、技術の習得には時間を要しますので、根気と努力が不可欠です。さらに、近年は生活様式の変化に伴う需要の減少や後継者不足、質の良い材料の調達なども課題となっております。
インタビュアー:
そうした中で、製作において特に大切にされていることは何でしょうか。
房職人様:
一番は、お客様に納得していただける製品作りです。そのために、製品の均一な仕上がり、そして飾り結びなどの見た目のバランスには特に配慮しております。
インタビュアー:
お客様への想いが、一本一本の房紐に込められているのですね。今回、新商品として取り扱いを開始いたします「正絹矢筒房」は、まさに職人様のこだわりが凝縮された逸品であると感じております。正絹糸を使用する上で、特にどのような点を重視されていらっしゃいますか。
房職人様:
正絹糸は、その光沢と手触りが一番の魅力です。そのため、糸の撚(よ)りの加減には細心の注意を払っています。また、染めの品質も非常に重要で、美しい発色と色褪せしにくいものを厳選しております。そして、用途に合わせた各材料の太さも、全体のバランスを考慮して選定しています。
インタビュアー:
正絹ならではの美しさを最大限に引き出すための、細部にわたるこだわりがあるのですね。私たちが長く大切に使わせていただくためにも、普段のお手入れで留意すべき点はございますでしょうか。
房職人様:
はい、長くお使いいただくためには、いくつかの点にご注意いただきたいと存じます。まず、湿気を避けること。そして、直射日光を避けること。水濡れや汗などにも注意が必要です。ご使用にならない際は、形を整えて保存していただくのが良いでしょう。また、虫食いを防ぐために、虫食い対策も大切です。
インタビュアー:
本日は貴重なお話をたくさんお聞かせいただき、誠にありがとうございました。職人様の弓道への深いご理解と、伝統技術への情熱が伝わってまいりました。
編集後記
今回の記事では、新商品である「正絹矢筒房」について、その製作に携わる京都の房職人様にお話を伺う機会をいただきました。
三代にわたり受け継がれてきた伝統技術への誇り、そして製品一つひとつに込められた職人様の真摯な想いに触れることができ、改めてものづくりの奥深さを感じました。
弓道は、単に技術を磨くだけでなく、道具とともに歩む道でもあります。私たちが日々扱う弓道具が、どのような歴史や背景を持ち、どのような方々の手によって生まれるのか。そうした物語に触れることで、日々の稽古にもまた新たな視点や喜びが生まれるのではないでしょうか。
本記事が、弓道を嗜む皆様にとって、少しでも弓道具への理解を深める一助となれば幸いです。今後も、咲矢弓道具は、皆様の弓道ライフをより豊かにする情報や商品をお届けできるよう努めてまいります。
商品紹介
職人のこだわりが詰まった「正絹矢筒房」の魅力
今回ご紹介いたしました正絹矢筒房は、まさに職人様の技術と情熱が凝縮された逸品でございます。画像でご覧いただけます通り、光沢のある美しい正絹の質感、手作業で丁寧に作られた房の均一な仕上がり、そして矢筒に付けた際の格式高い佇まいは、弓道に真摯に向き合う皆様の道具を一層引き立てるものと確信しております。格式を重んじる場面や、大切な方への贈答用としても、またご自身の特別な一本としてお選びいただくのもお勧めいたします。
手軽に弓道アクセサリーを楽しむ「人絹矢筒房」も同時発売!
そして、正絹矢筒房と同時に、より手軽でカジュアルなアイテムとして「人絹矢筒房」も取り扱いを開始いたしました。画像でご覧いただけます通り、色鮮やかな人絹(レーヨン)素材で作られており、お好みの色を気軽にお選びいただけるよう、豊富なカラーバリエーションをご用意いたしました。「自分のためのアイテム」「気軽に楽しむ弓道アクセサリー」をテーマに、矢筒に取り付けるだけで簡単に雰囲気を変えることができ、日々の弓道をもっと楽しく、もっとご自身らしく彩ってくれるかと存じます。
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